夏はじっとしているだけでも汗をかいてしまうものですが、中でも脇の部分は汗をかきやすいため、衣類に汗シミをつけやすくなってしまいます。さらに汗シミはそのまま長時間放置しておくと、黄ばみ汚れへと変化してしまう大変厄介なものです。
いったん黄ばみ汚れと化してしまうと、汗シミよりも落とすのに手間がかかりますので、できれば汗シミのうちに対処するのが賢明です。
そんな汗シミに効果的な方法をいくつかご紹介しましょう。
汗シミの正体とは
汗をかいても脇だけに汗シミができるのは、脇の部分にだけ存在するアポクリン腺が関係しています。
脇以外の身体にある汗腺はエクリン腺といい、ここから出る汗のほとんどは水分のため、無色無臭で汗シミの原因となることはありません。
ところがアポクリン腺からは水分以外に、たんぱく質や脂質に糖質、脂肪酸などの別の成分も含んだ汗が分泌されています。
さらに色素成分のリポフスチンまで含まれていますので、汗シミや黄ばみを作りやすくしているのです。
このアポクリン腺が多いと臭いが強くなり、肌が触れることで汗が留まり常に脇が湿気た状態になります。すると菌が繁殖しやすくなって、さらに臭いも強烈なものへと変化していくのです。
特に夏場は汗の臭いが強い男性が多くなりますが、男性は脇の下の毛の処理をしないことがほとんどなので、雑菌が繁殖しやすいのです。男性の衣類に汗シミが多いのも、この点が一つの要因となっています。できてしまった汗シミは、黄ばみに変化する前に落とすことが肝心です。
環境に配慮しながらきれいに落とせるアイテム
手肌や環境に優しく、環境汚染にも配慮しつつ汗シミを落とすなら、重曹の使用がおすすめです。
重曹は簡単に手に入れることができる上に効果が高いので、汗シミ落としに大変重宝します。
まず重曹は40度から50度前後の温度のお湯に溶かして使用しますが、効果を上げるために漂白剤も一緒に入れるとさらにきれいにすることができます。
漂白剤には塩素系と酸素系があり、塩素系は漂白力に優れていますが、色柄ものをつけると脱色させてしまいますので、使用するなら酸素系がおすすめです。
療法を混ぜ合わせて作った液体の中に汗シミのできた衣類を浸け置きし、一晩そのままにしておきましょう。そして浸した液体ごと洗濯機に入れて洗濯すれば、きれいに汗シミを落とすことができます。
ただし洗濯機によっては重曹を使うと機械を傷めてしまう恐れがありますので、使用できるかどうかを確認するか、あらかじめ流水で洗い流してから通常洗いすると良いでしょう。
意外と効果が高いキッチンの必需品
油で汚れた食器をきれいにする台所用の食器洗剤も、汗シミに対して有効に働きます。
台所洗剤は中性洗剤とも呼ばれ、手肌に優しい成分であるのが特徴です。
使い方はこの中性洗剤を、汗シミ汚れの部分に直接染み込ませるだけで構いません。もしも汗シミが黄ばみ汚れになっている場合には、歯ブラシなどで軽くこすると汚れが落ちやすくなります。
その後水洗いし、乾かさない状態で漂白剤に浸け置きしましょう。この時に使用する漂白剤も前述と同じ酸素系漂白剤おすすめで、代わりに消毒用アルコールも使用することが可能です。
そして40度から50度のお湯に溶かし、30分程度を目安にして衣類を浸してください。
黄ばみにまで進行していない汗シミなら、この時点でいつも通り洗濯すればきれいになります。
汗シミのうちにこの方法で対処すれば、浸け置く時間も短時間で済ませられますし、常に使用している台所洗剤で落とすことができるので大変楽に済ませることができます。
文明の利器に負けない優れもの
洗濯機できちんと洗っているにも関わらず、それでも落ちない汗シミに驚くほど効果を発揮するのがなんと洗濯板です。
今では洗濯板があるというご家庭は大変珍しいでしょう。
しかしこの洗濯板こそが、汗シミ汚れに活躍してくれる最強アイテムなのです。
洗濯板を使って汗シミを落とす時には、固形石鹼の使用がおすすめです。
汚れを強力に落としてくれる固形石鹸が発売されていますので、通常の固形石鹸よりもこちらを使用する方が、高い洗浄力を得ることができます。
汚れを落とす時はぬるま湯を使用し、生地を傷める原因となる熱湯の使用は避けてください。
固形石鹸を汗シミが気になるところに塗り込んでいき、汚れた部分をすり合わせるだけでもきれいになりますが、生地を傷めてしまいがちになるためここで洗濯板を使用します。
そして洗濯板を使ってごしごしと洗っていきますが、力の入れすぎにはくれぐれも注意が必要です。ただ洗濯板によっては、力を入れても生地を傷める心配がないものもありますので、洗濯板選びも重要と言えるでしょう。
ほとんどの汗シミは、これだけですっきりきれいに落とすことができますので、洗濯板使用法をぜひ試してみてください。
自分では見えにくい脇の下の汗シミも、傍から見ると意外と目立って見えていることがあります。特に夏の暑い時期、頻繁に着替えることが難しい制服などは、特に気をつけてみておきたいものです。
早めに汗シミを落とすようにすれば、黄ばみにつながる心配や汗の臭いを気にする必要もありません。こまめなお手入れが、汗シミ対策に最も有効な方法と言えるでしょう。


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