意外と目立つ衣服のシワ
家事の中で面倒なもののひとつに、アイロンがけをあげる人は多いのではないでしょうか。アイロン台を引っ張り出し、きちんとシワを伸ばしていくのはけっこう手間がかかるものです。しかも干した時にシワを伸ばしていないYシャツだとさらに時間がかかります。しかしながらきちんとアイロンがけされているYシャツと、アイロンがけされていないYシャツでは、見た目の印象は天と地ほども変わってしまうのです。着てしまうと意外と目立たないように見えるシワも、傍から見ると意外とシワだらけに見えてしまっています。きちんとアイロンがかけられているYシャツは、清潔で清々しい印象を与えてくれます。シワがピシッと伸びているYシャツは、着ていて大変気分がいいものです。そんな上手なアイロンがけの方法をご紹介しましょう。
乾いた状態よりも湿らせた状態で
Yシャツのアイロンがけは乾いた状態ではなかなかシワが伸びませんので、必ず少し湿らせた状態にしてから行いましょう。アイロンにはスチーム機能付きのものもありますが、水の分子が大変小さいため、なかなか水分がYシャツに浸透していきません。そこでお勧めしたいのが霧吹きの使用です。シワは繊維の結合が分離することによって生じますので、霧吹きでまんべんなく湿らせることで、繊維の結合を促進させることができます。繊維の結合は、水分を含ませたのちに熱を加えると溶けますので、アイロンがけの前に水分を与え、アイロンで熱を加えながらシワを伸ばし、冷めていく段階で再び繊維の結合が進みます。そしてその結果、シワのない綺麗な状態に仕上がるというわけです。
ただし湿っている状態がいいと言っても、濡れている状態でのアイロンがけはあまりお勧めできません。どれだけ洗濯機で脱水しても、アイロンがけで乾かすほどの水分を飛ばすことができない上に、何度も脱水すると余計にシワが増えてしまいますので、一度きちんと乾かした状態でアイロンがけをする方が効率的です。
重要なのはアイロンをかけていく順番
アイロンがけを始める時は、ついつい広い面からアイロンをかけがちになりますが、大切なのは細かい部分からかけ始めるということです。広い部分からアイロンをかけ始めると、袖や襟、ボタンの周辺などにアイロンがけをする際に、かけたはずの広い部分に再度シワを作ってしまうことになってしまいます。そこでアイロンがけは、生地の厚みがある襟の部分から最初にかけ始めましょう。
襟はYシャツを着用した際に最も目立つ場所であり、襟がきちんとしているとYシャツ全体の印象が格段に良くなります。ジャケットを羽織っても、ネクタイを締めても襟がきちんとした形を保ちますので、特に念入りにかけておきたい部分です。まずYシャツの内面を上にし、襟の端の位置から中央に向けてアイロンを滑らせるようにかけていきます。この時、アイロンを持っていない手でしっかりと生地を引っ張りながらかけると、シワが伸びて綺麗にかけることができます。終わったらYシャツを裏返して、表面から同じようにかけていきましょう。襟はシワになりやすいので、シワが付かないように注意が必要です。アイロンの先端に力を入れて動かすと引っかかってシワができやすいので、後方に力を入れて滑らせるとスムーズにかけることができます。
肩回りと袖は同時に
襟の次は肩回りと袖の部分に、アイロンを同時にかけていきます。この時、アイロン台の丸くなっている部分に、袖を通すようにして引っかけてください。アイロンをかけ終えた襟は、邪魔にならないように立てておくのがポイントです。引っかけた肩の部分から襟の付け根に、アイロンの先端を使って丁寧にかけていくのがコツで、片側ずつかけていくようにしましょう。途中まできたらYシャツを回して、反対側の肩と襟に同様にアイロンをかけていきます。肩の上部の位置も、この時に一緒にかけておくと綺麗にシワが伸びます。
続いて袖に移りますが、まずかけ始めるのは袖口からがベストです。この部分も襟と同じで生地が厚いので、ボタンをはずして開いた状態にして内側からかけていきます。この時も縫い目の生地を引っ張りながら、端から中央に向けてアイロンをかけ、途中まで来たら反対側から同じようにしてかけましょう。袖は輪になっているので、かけながらシワになる箇所が出てきますが、アイロンの先端を使って後で修正することができます。袖は二つ折りにしてタックを揃え、ボタンのある位置を上にした状態で上から押さえるようにしてアイロンをかけます。袖の下の方の縫い目を引っ張り、かつ押さえるようにすると細かいシワを伸ばすことができます。アイロンは袖口から肩の方に向けてかけるようにしましょう。
身ごろ部分は表裏を分けて別々に
身ごろは前と後ろを一緒にかけるとシワになりますので、必ずそれぞれ分けてかけてください。アイロン台の角に、ボタンのある前身ごろを引っかけてひっぱりながら脇の縫い目と身ごろ全体にかけましょう。ボタンの間はアイロンの先を使用し、隙間にしっかりと通します。ボタンのない方の前身ごろにもかけた後に、背中の面も半分ずつに分けてアイロンをかける方が、シワが良く伸びて綺麗に仕上げることができます。身ごろ部分はゆっくりと丁寧にアイロンをかけていくのがコツで、最後に綺麗に形を整えれば、完璧なYシャツの出来上がりです。
最近は形状記憶シャツもありますが、やはりきちんとアイロンがけされた美しさにはかないません。人が受ける第一印象は、その人の身なりから判断される部分も多いでしょう。折り目がきちんと付いているYシャツを着ている人に、不快感を持つ人はいません。アイロンをきちんとかけたYシャツを、常に身につけていたいものです。


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